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きっずゼミが考える成績アップ3つの習慣

家庭学習の習慣

 学校や塾の教師の中には、「勉強のことはおまかせ下さい。」なんていう人もいますが、学力は、学校や塾だけでは定着していきません。教えてもらった当座は良く分かったつもりでも、家に帰ってからおさらいもせず、テレビに釘付けとなって、あとは寝てしまったというでは、学力として定着しません。その日、習ったことをちっともくり返すことなく、ほったらかしでいれば、丸一日もたつと、三分の一ぐらいは忘れてしまうものです。一週間、何も復習しないでおれば、ほとんど忘れてしまいます。覚えていても、うろ覚えになっています。

 フランスの高名な哲学者デカルトは、記憶についてこういうことをいっています。「心も部屋と同じで乱雑にしてはいけない。きちんと整理していなければ記憶できない。」

 人間の脳というのは、一生でも使いきれないほどの容量を持っています。見たり聞いたり感じたりしたことは、どんどん脳にインプットされていきます。ですから学校や塾で授業をちゃんと聞いていれば、脳に内容は記録されていくわけです。しかし、詰め込むだけで後できちんと頭の中を整理しておかないと、いざテストだというときに、すぐに取りだせません。無差別に色んなものが詰め込まれた机の引き出しを、想像してみて下さい。

 「学びて思わざればすなわちくらし」これは、中国の賢人、孔子の『論語』の中の一節で、学問を修める上での大切な原則が示されています。いくら良いことを習っても、それを自分の頭でじっくり考え、よく消化しなければ、本当に良く分かったということにはならない、という意味です。

 その日、学校なり塾で習ってきたことは、寝るまでに必ず再生的に復習しなければ、確かな学力として身に付いたものとはなっていきません。どの学校でも言えることですが、トップレベルの子は塾に行っていようといまいと、必ず家で一定時間勉強しています。家庭学習をしない子がトップクラスに入るということはほとんどありません。この傾向は、学年が進めば進むほど顕著です。家庭学習は、学力向上には不可欠な要素なのです。

 家庭学習を習慣付ける上で、最も心しなければならないことは、親自身がゆとりをもって功を焦らないことです。たとえ10分、15分でもいいのです。毎日、決まった時間に、机の前に座って勉強するくせをつけることを主眼とするのです。

 学力の遅れがちな子供を持つ親は、えてして教え込もうとして失敗します。親のなすべきことは、やる気を育てることと、毎日続けてやっていくように援助してやることです。勉強を苦にしないで、日課としてやるようにしつけていくことです。

 よたよた歩きなのに、「あんよは上手」とほめたり、励ましたりした一昔前を思い起こして下さい。親身になって手を貸してやらなければなりません。いま、わが子は、背丈こそ伸びて、親を追いこすまでになっていますが、心身共に勉強を続けてやり通せる力といったら、けっこう赤ちゃん並なのです。自立して、勉強に打ち込むようになるには、時間がかかります。まず、親の根気が、家庭学習の習慣がつくかどうかのカギとなっています。親の姿勢が、事の成否を左右するのです。

 家庭学習を習慣化するには、最低3ヶ月の間、親は我慢強く支えてやらなければなりません。10日や20日で、学力がそう簡単には伸びないのと同じく、勉強する習慣も10日や20日といった短期間ではつかないのです。このことは、大脳生理学の上からも説明できることなのです。

 人間が、一定の行動を無意識に繰り返せるようになるためには、大脳細胞に同じ刺激や興奮が、100回ばかり与えられなければならないのです。短時間に100回ではなく、大脳細胞から延びている樹状突起が刺激や興奮によって、さらに延びていき、他の大脳細胞と連結し、その軸索のまわりを、髄鞘という脂肪の膜でおおうまで、3ヶ月ばかりかかるのです。このような細胞のネットワークが完成すると、ことさら努力してみようとしないでも、楽に一定の行動がとれるようになります。

 ハイハイしている幼子が、一人立ちして歩けるようになるまでに、3ヶ月ばかりかかります。喃語を発しかけた赤ちゃんが、意味のある言葉を口にするようになるまで、やはりそのくらいかかります。逆上がりができな子ができるようになるまで、毎日練習していると100日ぐらいで、どの子もできるようになります。かけ算の九九を完全に覚えきるのも100日かかります。歯磨きの習慣を付けきるのも、そのくらいの期間はかかります。勉強する習慣も同様です。

 大脳細胞のネットワークがきっちり出来上がるまでの3ヶ月間、毎日一定時間は机の前に座って、勉強に取り組むようにしつけてやらなければなりません。もっとも、子供自身が目標を持ち、意欲的に取り組む気持ちが強ければ、親の手助けはほんの少しですみますが。

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